イエス・キリスト誕生物語のあらすじ、聖書箇所、預言と成就についてまとめ

今回はイエスキリストの誕生についてまとめてみました。

イエスキリスト誕生の要約、書かれている聖書箇所、旧約聖書に記されたメシア誕生預言と新約聖書での成就の箇所、誕生理由などいくつかのポイントに分けてみていきます。

メシア(ヘブライ語)=キリスト(ギリシア語)=救世主/油注がれた物

目次

イエスキリスト誕生物語

まず誕生の大まかな流れについて主要人物ごとにまとめてみました。

イエスの誕生 マリアとヨセフ

アブラハム、そしてダビデの子孫であるマリアはある日、男の子を授かるということを御使ガブリエルによって伝えられました。ヨセフとはいいなずけの関係でしたがまだ処女であったマリアはどうしてそのようなことが起こり得るのかと御使に問うと、授かる子は聖霊によるもので数々の預言者たちによって預言されていたメシア(救世主)であると告げられました。御使の言葉を信じ、そうなるようにとマリアは受け入れますが、マリアの妊娠を知ったヨセフはマリアに裏切られたと思い離縁することを決めました。そこで御使がヨセフにも現れ、マリアの授かっている子が聖霊によるものであることを告げ、ヨセフもまたマリアを妻として迎える決心をしました。皇帝アウグストゥスから住民登録の勅令が出たためヨセフとマリアはダビデの町ベツレヘムへと向かい、マリアはそこで月が満ちイエスを出産しました。

イエスの誕生 羊飼いたち

野宿で羊の群れの夜番をしていた羊飼いたちの元に突然御使が現れキリストの誕生を告げました。布にくるまって飼い葉桶に寝ているみどりごがしるしだと言った御使の言葉を元に羊飼いたちはイエスを捜し当て、その言葉通りであったので神をあがめ、賛美しながら帰っていきました。

イエスの誕生 東方の博士たち

東方の博士たちはメシアの現れを示す星に導かれ、イエスを拝みにエルサレムにやってきました。そしてイエスへの贈り物として黄金、乳香、没薬をささげました。

イエスの誕生 ヘロデ王

当時ユダヤを支配していたヘロデ王は、東方の博士たちがユダヤ人の王であるキリストを拝みにきたことを聞き、自らの地位が脅かされることを恐れ動揺しました。祭司長や学者たちを集めメシアに関する預言について問いただし、博士たちから星の出現時間を突き止め、幼子のことが分かったら知らせるようにと告げました。しかし博士たちがヘロデのところへ戻らず別の道から帰っていったことを知ると非常に憤り、星の出現時間から割り出しベツレヘム近辺の2歳以下の男の子を全員殺させました。

イエスキリストの誕生は聖書のどこに書かれてる?

上記がイエスキリスト誕生の流れを私なりにまとめたものになりますが、その内容は新約聖書のマタイによる福音書1-2章と、ルカによる福音書1-2章に記されています。

以下は節ごとに書かれている内容のまとめです。省略している部分もあるので、詳しく知りたい方はぜひ聖書を開けて読んでみてください。

マタイの福音書に書かれたイエスさまの誕生

マタイの福音書1章内容
1-17節イエスの母マリアの家系
18節ヨセフと婚約中であった処女マリアが聖霊によってみごもる。
19節ヨセフ、マリアと離縁することを考える。
20-21節ヨセフに御使が現れ、マリアの子が聖霊によって宿った救い主であると知らされる。
22-23節旧約聖書に預言されていたことの成就
24-25節ヨセフ、マリアを妻に迎え入れる。イエスと命名。
マタイの福音書2章内容
1-2節ヘロデ王の時代にベツレヘムで生まれたイエス。
キリストの星を見て礼拝したいとエルサレムにやって来た東方の博士たち。
3-8節動揺したヘロデ王は祭司長や律法学者たちを集め、旧約聖書の預言について聞き、博士たちに星が現れた時期について詳しく聞き、博士たちを送り出す。
9-11節博士たち、星を頼りにイエスの元へ行き、黄金・没薬・乳香を献げる。
12節博士たち、ヘロデのところへ戻らないよう別ルートで自国に帰る。
13-15節夢で御使に幼子イエスとマリアを連れてエジプトへ逃げるよう伝えられたヨセフは、その通り2人を連れてヘロデが死ぬまでエジプトにいることにする。
16節博士に欺かれたことを知ったヘロデはベツレヘムとその周辺一帯の2歳以下の男児を殺させる。
17-18節旧約聖書に書かれたエレミヤの預言

ルカの福音書に書かれたイエスさまの誕生

ルカの福音書1章内容
5-24節祭司ザカリヤとアロンの子孫である彼の妻エリサベツは不妊であり、すでに年老いていたが、御使ガブリエルから男の子を授かると告げられる。
26-38節エリサベツが子ヨハネを妊娠した6ヶ月目、親類であるガリラヤのナザレといという町の処女マリアの元に御使ガブリエルが現れ、マリアが聖霊によってメシアを授かることを告げる。マリアは初め疑ったが、御使の言葉を信じ受け入れる。
39-56節マリア、エリサベツに挨拶へ。
57-80節エリサベツは男の子を産み、父ザカリヤがヨハネと命名。
ルカの福音書2章内容
1-5節皇帝アウグストゥスより住民登録をせよという勅令が出る。住民登録のためヨセフは身ごもっているマリアを連れてユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行く。
6-7節ベツレヘムでマリアの月が満ち、イエス誕生。宿屋が空いていなかったので飼い葉桶に寝かせることに。
8-14節野宿をしながら羊の夜番をしていた羊飼いたちに御使が現れ、ダビデの町でキリストが誕生したことを告げる。
15-20節羊飼いたち、御使に告げられていた飼い葉桶に寝ているみどりごを捜し当て賛美する。
21節御使に言われていた通り幼子をイエスと命名。
22-35節マリアとヨセフ、イエスを連れてエルサレムへ。キリストを見るまで決して死なないと聖霊によって告げられていたシメオンがイエスを抱き神をほめたたえる。

イエス・キリストの誕生に関する預言と成就

内容を見ると分かる通りイエスさまが生まれる以前、数々の預言者を通してメシアの誕生についの預言がされていました。イエスさまはその預言通りに誕生されたので、彼こそが遥か昔から預言されていたメシア(キリスト、救い主)であると言うことができます。

旧約聖書に書かれたメシア誕生に関する預言の箇所と新約聖書に書かれた成就の箇所は次の通りです。

内容預言の箇所成就の箇所
メシアはベツレヘムで生まれるミカ5:2マタイの福音書2:1

ルカの福音書2:1〜7
メシアは処女から生まれるイザヤ7:14マタイの福音書1:18〜25

ルカの福音書1:26〜28
メシアはユダの子孫から出る創世記49:10マタイの福音書1:1〜16(ヨセフの系図)

ルカの福音書3:23〜38(マリアの系図)
メシアはダビデの子孫から出るⅠ歴代誌17:10〜14マタイの福音書1:1〜16

ルカの福音書3:23〜38

創世記は旧約聖書の最初の書巻、ミカは紀元前約8世紀の預言者であるとされています。

イエスさまが生まれる何百年、何千年も前からメシアがどこで誰の子孫から生まれるのかということが記されていて、全くその通りに神様はイエスさまを送ってくださいました。

なぜイエスキリストが誕生したのか

なぜキリストが生まれたのか、それはご自分をいけにえとして全ての人の罪を取り除くため、御子イエスを信じる人が1人として滅びることなく永遠のいのちを持つためであると聖書に記されています。

[へブル人への手紙 9:26,27,28]

もし同じだとしたら、世界の基が据えられたときから、何度も苦難を受けなければならなかったでしょう。しかし今、キリストはただ一度だけ、世々の終わりに、ご自分をいけにえとして罪を取り除くために現れてくださいました。
そして、人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっているように、
キリストも、多くの人の罪を負うために一度ご自分を献げ、二度目には、罪を負うためではなく、ご自分を待ち望んでいる人々の救いのために現れてくださいます。

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

[ヨハネの福音書 3:16,17,18]

 神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
神が御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。
御子を信じる者はさばかれない。信じない者はすでにさばかれている。神のひとり子の名を信じなかったからである。

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

イエスさまは私たちの罪を負って十字架上で死に、葬られ、三日目によみがえられました。私たちが悔い改め、このことを信じ受け入れることによって永遠のいのちを得ることができるようしてくださいました。

神様はひとり子イエスさまをいけにえとして送ってくださるほどに、私たちのことを愛し、1人として滅んでほしくないと心から願っておられることが分かります。

説明が簡単にはなってしまいましたが、少しでも参考になれば嬉しいです☺️

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